130年の歴史をもつ、パピエ・ダルメニー(Papier d’Arménie)。直訳は「アルメニアの紙」という意味です。パピエ・ダルメニーは紙のお香です。1885年より、今もずっと変わらない手法で、パリ近郊の工房で作られています。
クラシックなトラディショナルタイプ「パピエ・ダルメニー」に、「ローズ」と「アルメニア」も追加登場!
※価格が異なりますのでご注意ください。オプション「タイプ」からご希望のパルファンを選択してください。
パピエ・ダルメニー ローズ
イランとトルコ産のみずみずしい芳醇なバラを使ったお香。
バラの花弁のジャムのようなフルーティでオリエンタルな香りが広がります。
パピエ・ダルメニー アルメニア
ミルラ、セージ、ラベンダー、セードル(ヒマラヤ杉)のブレンド。
オリエンタルでエキゾチックな香り。
安息香の樹木の樹脂を燻らせる、パピエ・ダルメニー
時は19世紀末。医師のオーギュスト・ポンソが、オスマン帝国に属していたアルメニアへ旅行で立ち寄った折り、安息香を焚いて家屋を芳香する人々を多く見かけ、消毒効果のあるこの樹脂と出会ったのが物語の始まりです。
ポンソ医師は、この伝統的でエコロジーな文化をフランスへ持ち帰り、薬剤師のアンリ・リヴィエと研究を始めました。リヴィエは、安息香を90℃のアルコールで溶解すると、永続的な香りを発散することを発見。調香を施し、ビュヴァール(インク吸い取り紙)に漬け込み、心地よい芳香が長く続くお香を試行錯誤の末に完成させたのでした。とりわけ1888年の衛生博覧会、1889年の万国博覧会の折りには大成功をおさめることとなったのです。
ほんのりバニラのような甘めの香りと芳香性が好まれ、安息香は調香の定番として用いられます。たとえばゲランの香水「シャリマー」のような・・・。
アンソクコウノキは極東アジアの森林に生育し、とりわけラオス産の安息香がパピエ・ダルメニーに使われています。
木の直径が15cmほどになった時、樹皮に切り込みを入れ、樹脂を搾取します。待つこと6ヶ月、涙型になった樹脂がとれます。1〜3kgの安息香樹脂が、1本の木から、1年間に採れる量です。樹脂は25%の安息香酸を含み、この作用で殺菌効果があります。古代より、傷の殺菌や去痰薬として珍重された安息香の鎮痛剤は、喘息や咳、声の掠れの治療などにも使われてきました。
緊張状態にある感情を解きほぐす
マレーシアでは米の収穫時、悪霊を祓う儀式で焚かれ、インドではこの聖なる香をシバ神に捧げたということからも、不思議なパワーが敬われてきたことをうかがえます。
精神を純化させ、リラックスした気持ちに。マイナスのエネルギーを祓い、邪悪な考えや、鬱々とした自虐的な気持ちなどを穏やかにおさえます。精彩な心を呼び戻し、元気を取り戻すエッセンスとなります。
すでにアルメニアでよく知られた存在であった安息香の効能を、ヨーロッパに広めたパピエ・ダルメニー。今日、伝統を引き継ぎながらなお研究を重ね、新たな芳香やデザインを取り入れ、進化し続けています。パリ郊外の工房から世界へ送り届けられ、とりわけ日本やカナダでも愛されています。
12ページ(36回分)
5,5×8cm
パピエ・ダルメニーは環境への配慮も怠りません。有害ガスの発生が無く、オゾン層を破壊することのないアルコールベースの溶液に浸され、また、ゆっくりとした燃焼を実現させるために使用されるのは、自然塩水。紙は、FSC(Forest Stewardship Council 森林管理協議会)の承認を得ています。
■■■ 使用法 ■■■■■■■■■■■■■
1:点線に沿ってパピエ・ダルメニーを1枚切り取り、アコーデオン形に折る。
2:端に火を点けて、炎はすぐに消す。耐熱性の香皿に置く。
★1回の使用量はパピエ1切れ、週に3〜4回の頻度がおすすめ。
★十分に換気をしてください。
★パピエ自体はすぐに燃焼します。小さく軽いので、風で飛ばないように、また、他へ燃え移ったりすることのないように、側を離れないでください。煙が多いと感じる場合は、1回にパピエ半分をお使いください。